ビタミン
最近は、どこでも簡単にビタミンが手に入るようになった。健康に強い興味を持つ人が増えたという表れの一つなのだろうが、闇雲に摂ればよいというものではない。ビタミンを取り入れた健康法は、ある意味『頭脳的健康法』である。体調・体質・性別
・年齢・疾病・食生活などにあわせて、効果的に摂取するものなのだ。そこで、実際に虎門会稲毛病院でビタミン外来を担当している佐藤務医師に、本誌で公開外来を開設してもらった。
肥満は生活習慣病(成人病)の引き金に
現代では多くの人々が肥満で悩んでいる。その人口は推計で2300万人を超え、20年前の約2倍という驚異的な伸びをみせている。(98年厚生労働省発表)
実は肥満=太っているだけでは病気ではない。しかし、体が重いために動きが鈍くなったり、骨や関節に負担をかけ、ガンや糖尿病をはじめとするさまざまな生活習慣病(成人病)の温床となっていることは間違いない事実である。
この生活習慣病は1975年にアメリカ上院議会で3000人の医療チームを結成し、5000ページに及ぶマクガバン・レポートの中で「食源病」と定義づけられた。つまり人間が口から物を食べる方法を一歩間違えてしまうと、病気になる場合が多いということを指摘したのだ。
では、ガンや糖尿病が食事によって防げるのか? 答えは概ねイエスと言って良いだろう。遺伝的にその可能性がある人でも、正しい食生活によってガンや糖尿病にならずに人生を全うできる可能性は大きい。
しかし、飽食の時代といわれる代では、手軽にリーズナブルにどんな物でも口にすることができるようになった。だがその中には生活習慣病の起爆剤(ジャンクフード・ファーストフード・レトルト・インスタント他)ともなり得るものも混在している。
さらに、野菜などの素材そのものの栄養素が激減し(連作や化学肥料の副作用のため)バランスの良い食生活を送ることは難しくなっているのもまた事実である。食品の種類や量
が豊富になっただけでは、健康や豊かさにはつながらないのということである。
このような環境の中で正しい食生活をするためにはどのように行動すべきか。もちろん、栄養価の優れた食事をバランス良く食することは基本となる。が、それでも足りない部分をサプリメントという栄養補助食品で補うことが理想的となるわけだ。
なぜサプリメントが必要なのか
1996年に厚生省が成人病を生活習慣病と改めたとき、実はビタミンやミネラル(以下ビタミンと総称)も医薬品から食品へと定義を改められた。
この変更が意味するところは、人が『代謝』をするときに必要なビタミンが食べた物だけでは補いきれないので、積極的にサプリメントで取り入れていこうということ。つまりビタミンを食品と定義したことは、国としても生活習慣病の予防を推進していることになるのだ。
ここで『代謝』ということを簡単に説明してみたい。人が生きていくためには摂取したカロリー(食物)からエネルギーと、タンパク質を使って一つひとつの細胞を作らなければならない。これを代謝と言うのだが、実際にビタミンが不足するとカロリーをエネルギーや細胞に変えることは不可能になる。
例えば食べたスナック菓子のカロ
リーが10なのに、中に含まれるビタミンが1ならば1までしかエネルギーを作れないということ。残った9は皮下脂肪になったり脂肪肝となりたまり続けていくのである。ビタミンが少ない食事をし続ければ、太ってしまうのは当然なのだ。
そこで、カロリーを含まない形のビタミンであるサプリメントを食事の延長線上でとらえ補給することは、まさに理想的な食生活習慣と言えるのである。しかし、サプリメントンを摂っていれば、食事をしなくても良いわけではない。あくまで現代食の補完であり、きちんとした食生活の上にサプリメントを補給することが基本となるのだ。
正しいビタミンの摂取方法
たとえば、これまでは「肌を美しく保ちたい人はビタミンCをたくさん摂りましょう」そんな考え方が通
例だった。
しかし実は『ビタミンCだけを摂っても肌はキレイにならない』。ビタミンには、C・A・B群・E・他、全ての栄養素の一番少ないところに帳尻を合わせて代謝をおこなうというシステムがあるので、Cだけを摂ったところで効果
は期待できない。必要な栄養素を全て補給した上にCをトッピングすることで、はじめて威力が発揮されることになる。
サプリメントはハーブなども含めると、現時点では数百種類も存在している。では、ビタミンの特性を活かして効果
的に摂取するためには、どうすればよいか。上記表を参考にしながら説明してみよう。
まずサプリメントを摂取する時には優先順位があることを記憶しておきたい。第一に生命の代謝に最も大切な『ビタミン、ミネラル、植物性プロテイン』。そして第二に健康の維持に必要な『ファイバー、レシチン、EPA・DHA』。第三に、その他の機能性食品ということになる。
全てのビタミンがまんべんなく含まれている総合ビタミンを摂った上で、特にたりないと思われるビタミ
ンをトッピングしてゆく。これが、現代版ビタミンの正しい摂取方法いうわけだ。
ビタミン摂取の優先順位
| (1) |
生命の代謝に最も大切な
『ビタミン、ミネラル、植物性プロテイン』 |
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ビタミン
(A・D・E・K・B1・B2・B6・B12・C・葉酸・パントテン酸・ナイアシン・ビオチン・ニコチン酸など)
ミネラル
(カリウム・リン・カルシウム・マグネシウム・イオウ・ ナトリウム・マグネシウム・鉄・亜鉛・銅・ヨウ素・セレン・マンガン・モリブデン・クロム・コバルトなど)
植物性プロテイン(必須アミノ酸) |
| (2) |
健康の維持に必要な
『ファイバー、レシチン、EPA・DHA』 |
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ファイバー (水溶性・不溶性)
レシチン(コリン・イシトール)
EPA・DHA(W3系脂肪酸) |
| (3) |
その他の
機能性食品 |
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(イチョウ葉・ブルーベリー・カテキン・乳酸菌・ビフィズス菌・クエン酸・フラボノイド・ギムネマシルベスタ・大豆サボニン・コラーゲンなど) |
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