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代替医療リポート






肝臓の養生

 自覚症状が乏しいために、病状が進んでしまう肝臓病。肝硬変から肝ガンに至ると治癒も難しくなるので、危険信号を見過ごさない日常の注意が大切だ。

 日常的に肝臓病を予防するには、アルコールの大量摂取、肥満や栄養過多とくに脂肪のとりすぎ、薬物の大量 摂取などに注意して、肝臓に負担をかけないようにすることだ。

 ウイルス性については、感染ルートがはっきりしているので、それらに対する正しい知識を持つことが何よりの予防法だ。

 だが、病気になってしまったら、人体の治癒力を最大限に活かせる環境を肝臓に与えるのが治療の第一。かつての肝臓病の効果 的治療として「安静」があげられたのも、治療法の乏しさだけではない。

 体の中で最も大きく様々な機能を果たす肝臓には、多くの血管が集中しており、そこから血液中に含まれた酸素と栄養素を取り入れている。

 肝臓は横隔膜にぶら下がっている格好になっているため、上体を起こしているときよりも横になっている方が血流が増すのだ。上体を起こしているだけでも支える筋肉へと血流が移動し、肝臓への血流は減ってしまう。

 つまり「安静」で横になって、肝臓への血液の流入をできるだけ多くすることが、肝臓の負担を少なくし、そのはたらきを助けるということになる。

 特に、吸収した栄養素をエネルギーに変えるため活動が活発になる食後は、1時間程度体を横にして安静にすることが大事なのだ。

筋肉は第二の肝臓、
足裏を刺激して、身体の活性を高める

 治療の選択肢とまではいかないまでも、民間療法も含めたさまざまな療法を「患者さんが楽になるのなら試してみるのはいい」と言うのは、西洋医学で診療しながらも、東洋医学の漢方薬や鍼、マッサージや足裏の反射区の刺激などを治療に取り入れている松田内科クリニックの松田修院長。特に足裏への刺激を勧める。

 というのも、肝臓の機能が衰えたら「『第二の肝臓』と言われる筋肉を鍛えろ」といわれるほど、筋肉は、血液が運ぶ栄養素を分解してエネルギーに変えたり、不必要なものを体外に排出するはたらきをしており、肝臓に次いで代謝機能を果 たす場所。身体全体を覆う筋肉の量は想像以上に多く、その代謝作用は無視できない。

 とりわけ大きな足の筋肉が活性化すれば、衰えた肝臓の機能を少しでも補助する。さらに、足には足先から付け根まで多くの経絡が走っており、足裏には内臓につながるほとんどのツボが集中する。

 この中医の概念と『第二の肝臓』の発想が結びついた。足裏の刺激で体の全体の臓器・器官の活性化、循環の促進、ひいては代謝も促進され、肝臓の補助をするというわけだ。

 松田院長は、足裏への刺激の方法として青竹踏みのような昔からの民間療法や健康サンダル、はだし療法に加え、近年流行する足裏に貼り付ける足裏シートも有効だという。

 ただ、出回る足裏シートについては、樹木の精油成分のアロマテラピー的な効果 や、植物の有用・薬理成分の効果を期待したものなど、いろいろ出回っているが、基本的には足裏を常時刺激するところに意味があるのだと強調する。

松田内科クリニック 院長 松田修医師


 
肝臓病になってしまったら
 
 肝臓病の治療には、まず原因の除去つまりウイルス性ならウイルスの増殖を抑える治療がおこなわれる。

 アルコール性なら禁酒、肥満なら食事・運動療法等だ。原因の除去と同時に、痛んだ肝臓の炎症を抑え繊維化を防いだり、正常な肝細胞の免疫力を高め、低下した肝機能を補助するための治療など、さまざまなアプローチがある。

 難治のC型肝炎には、近年注目されるインターフェロンのように、効けば半年で根治する治療も登場しているが、強い副作用を伴い、治療適用が患者全体の3割程度でしかなく、その3割すべてに薬効があると言えないのが現状。

 根治治療法は未だ研究途上だが、一方で、穏やかな治療により体力を温存・増強しながら病状を改善していく方法もとられるようになっている。西洋医学的な診断・治療を基礎にしながら、投薬治療に漢方薬を処方する病院も増えはじめている。

 特に漢方薬の利用、肝炎の抗炎症作用と免疫活性化作用が期待できる小柴胡湯をはじめとする柴胡剤の投薬治療は、肝炎治療で幅広く行われつつある。慢性肝炎の闘病や肝硬変などでは、患者の日常生活と病状を考慮に入れて、治療の選択肢を広げるべきだとの意識も広がりつつある。

「患者さんの闘病生活はその置かれている状態によってさまざまです。西洋医学的治療だけでなく、多様な選択肢を患者に対して示してあげることが治療のプロとしての医師の仕事です」と語るのは、次項で紹介するプラセンタ治療の吉田クリニック・吉田健太郎院長だ。

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