プラセンタ
肝炎治療で効果を見せるプラセンタ
東京・代々木上原駅前にある吉田クリニックはプラセンタ製剤を使った治療で知られ、メディアの紹介や口コミによる広がりで患者が朝から晩まで引きも切らない。
診療終了間際には入口の扉の外まで人が溢れているし、院長の1日の診察患者数だけで約80人、投薬・注射のみの患者も含めれば来院者は相当数にのぼる。これほど高い人気と評判を持つ「プラセンタ治療」とはいったい何なのか。吉田健太郎院長に話を伺った。
「プラセンタとは、妊娠中に母胎内にある胎盤のことです。胎盤は、人間として未熟な胎児の臓器が一人前になるまでその代行をしているもので、様々な機能を有しています。
そのはたらきを、病気でバランスの壊れた患者の体内で有効に使おうというのがプラセンタ治療です。病院治療ではかばかしい効果
がでない肝臓病や更年期障害、アトピーの患者さんが多いですが、プラセンタの多様な作用はそれ以外の病気にも治療効果
があります。
しかも、誰もが昔お世話になった胎盤の作用ですから、人体への負担がなく副作用はほとんどないというのも大きな利点です」
人の胎盤を使って病気を治療するという発想は、それほど目新しいものでもない。1930年代、ソ連には「組織療法」という、病気の部分に正常な皮膚や胎盤の組織を埋め込んで、そのパワーで病気を改善させる療法が盛んに研究されていた。
組織療法で驚異的なパワーを見せた胎盤は、その後胎盤からエキスを抽出した注射薬として登場し、これが現在のプラセンタ製剤である。医薬品として厚生省に認可された健康保険適用薬だ。
副作用が少なく、大きな治療効果
注射薬として登場したプラセンタの最初の適応は「肝硬変治療薬」。その後肝硬変のみならず肝機能障害の改善薬として認可され、プラセンタが持っている抗炎症作用と免疫力の調整作用が広く肝臓病に効果
があることがわかってきた。
私たちはGOT、GPTなどの肝機能の程度を示す数値で肝臓の障害を知るが、このとき肝臓は、一部で炎症を起こしていて、残っている正常な肝細胞は障害を起こす原因と戦いつつ肝臓の機能を果
たしている。
プラセンタは、この炎症を起こしている部分には抗酸炎症作用で沈静化させ、正常細胞には、機能を活性化させて免疫力を高める作用にはたらく。
プラセンタ治療に訪れる肝機能障害の患者は、アルコールやウイルスなど原因の如何に関わらず、1、2カ月でGOT、GPTなどの数値が驚くほど改善される。
「プラセンタ製剤は免疫力を活性化させるばかりでなく、正常細胞の細胞分裂を活発化させて新しい細胞をどんどん増やし、肝硬変のように繊維化してしまった細胞を体外に出して、肝臓を再生させる作用があります。
肝臓の7割が肝硬変になっても、正常細胞があればプラセンタによって、肝臓を元通
りにすることが、動物実験で証明されています。」
来院患者の約15パーセントは肝臓病、しかも西洋医学で有効な治療法が少ないC型肝炎の患者がほとんどだ。
「ほとんどの患者さんがかなりの状態まで健康を回復し普通の日常生活を送れるようになりますが、プラセンタ自身には肝炎ウイルスを根治する力は余り期待できず、あくまで患者さんの自然治癒力を強化することによる治療であることを付記しておきます」
更年期障害、アトピー、神経痛・リウマチの改善、
おまけに若返りや美白も
吉田クリニックでの肝臓病治療はプラセンタ製剤の注射が基本。注射のために来院することが難しい場合は、錠剤も利用できるが、錠剤の方は保険適用にならず自費扱いだ。
また、プラセンタ製剤は他の薬剤と併用しても薬の複合作用による弊害が出ないので、辛い症状のある場合はその軽減に漢方薬や西洋薬も併用する。
頭から西洋薬を否定するのではなく、患者にとって負担の少ないよりよい治療を探し、選択肢を与えるというのも吉田院長の医療方針なのである。
肝臓病への治療効果は前述のとおりだが、プラセンタの威力は肝臓だけではない。保険が適用されるのは肝臓と更年期障害だが、それ以外にもアトピー性皮膚炎、神経痛やリウマチ、坐骨神経痛などの症状改善に大きな効果
をもたらしている。
おまけに老化を抑制し、身体を活性化させる効果があるので、顔の艶がよくなり、風邪を引かなくなり、肌の色が白くなるなどの作用もある。
最近は女性誌などの「美白」特集で紹介されたこともあり、20代30代の女性たちが美容のためのプラセンタ治療を求めて来院する。プラセンタ治療はこうした一見健康そうな女性たちの隠れた不健康も改善していく側面
も見せている。
プラセンタ治療の入口は美容でも、治療していくうちにひどかった生理痛や冷え性が治り、いつの間にか健康で元気な姿になっていくのだそうだ。
現代医療で治療しにくい未病、難病、慢性病などに効果的なプラセンタ。特にステロイドが適用になる病気の多くに有効とも言う。
「難病や慢性病の症状に苦しみ、さらに治療で苦しむ患者さんたちに、是非、別
の選択肢もあることを知ってもらいたい」
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