ノニ(1)
今、世界中で大ブームのノニ・ジュース。
糖尿病が治った、腰痛から解放された、
高血圧症が改善した、肥満が解消した等々、
驚くべきことが次々と耳には入ってくる。
一見ジャガイモに似た小さな果物に、
果たしてそんな効用があるのか。
神秘のフルーツ、「ノニ」の謎を追ってみた。
2000年もの間
民間薬として使われてきたノニ
ノニは、タヒチやハワイなどのポリネシアの島々に群生する熱帯植物で、学術名をモリンダ・シトリフォリアという。ポリネシアのほかにインドや東南アジア、オーストラリアなど熱帯、亜熱帯の海岸地帯に群生するが、土地柄と気候性に恵まれたポリネシアの島々に群生するものが内容的に豊富とか。日本では小笠原諸島と沖縄に自生しており、日本名をヤエヤマアオキという。
5〜8メートルにもなる巨木の常緑樹で、30センチほどの大きな葉を付け、1年中ラッパ状の白い花を咲かせ、1年に何回も実をつける。
ジャガイモに似た小さな果物で、表面はでこぼこしている。未完熟のうちは無味無臭だが、完熟すると半液体状にまでなり、チーズの腐ったような悪臭を放つ。熟したものをジュースにするのだが、その熟れ具合がジュースの味を左右するのだそうで、果
物は決して美味しいと言えるものではないようだ。
ポリネシアの人たちは、「自然がくれた驚異のフルーツ」と崇め、2000年もの昔からノニを治療薬として愛用してきた。
たとえば、怪我、打ち身、火傷などの痛み止めに、感染症や伝染病に、炎症や食中毒の解毒にといった具合で、あらゆる病気の治療に用いられてきた。使われ方も内用、外用と幅広く、まさに万能薬といった感じであった。
また、ノニは捨てるところがないと言われるほど利用価値の高い植物で、果
実を初め、根から樹皮、葉、花などあらゆる部分を、病気治療や民族衣装の染料、スパイス、建築材料などに使っていた。
2000年もの間、民間薬として使われてきたノニだが、これまで一般に知られなかったのには理由がある。ポリネシアの地域的、文化的なものが隔離性の強いものだったことに加え、ノニの完熟果
実がものすごい悪臭を放つからだ。
1960年代に一部の研究者たちに知られるようになってから、ノニの成分について報告されるようになり、科学の発達とともに少しずつノニについて解明されるようになった。
そして、ここにきて急激にノニジュースとして身近な存在になったのである。
数十種類以上の有効成分が
様々な病気を改善する
さて、ポリネシアの人たちが2000年もの間、自然薬として使ってきたノニには、どのような成分が含まれているのだろうか。
現在までに数十種以上の成分が確認されており、体の働きを活発にする生理活性物質が含まれていることがわかってきている。
主成分はプロゼロニン、ダムナカンサル、ゼロニン、スコポレチン、アントラキノンなどで、ほかにアミノ酸や多糖類、タンパク質、炭水化物、カルシウム、カリウム、ナトリウム、カロチン、ビタミンC、脂肪酸、フラボノイド等々、多くの成分が含まれている。
主なものについて、その働きについて見てみよう。
・プロゼロニン=体の中に入ると健康維持に欠かせないゼロニンに生合成され、体内のタンパク質と結合して機能を正常にする働きがある。ノニの主成分。
・ダムナカンサル=植物中の黄色い色素として知られるもので、抗ガン作用がある。
・スコポレチン=血圧を正常にする働きと、抗菌作用がある。
では、ノニにはどのような薬効があるのだろうか。
世界中の医学者、生物学者によって研究が進められており、現在までに、
1・痛みをやわらげる
2・血圧を下げる
3・抗菌・殺菌作用がある
4・自然治癒力を高める
などの薬効があることがわかってきている。
東京・品川の岡本記念クリニックで代替療法・治療を行っている院長の岡本丈医師は、
「ノニは痛みを抑える作用がとてもすぐれていますね」
と言われる。これまでの治療経験の中で、データを裏付けるほどの確実な手応えを得ているということなのだろう。
主成分であるゼロニンが、痛みを鎮静化する脳の中枢に働きかけて、痛みをやわらげたり、取り除いてくれるというのだ。
このような薬効作用から、脳血栓、脳梗塞、脳出血、心筋梗塞、狭心症、動脈硬化、肝臓病、心臓病、糖尿病、高血圧などの予防・改善のほか、ガン、腰痛、アトピー性皮膚炎の改善等々に有効という。守備範囲が非常に広く、まさに万病に効く治療薬であり健康食品ということになる。
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