蚕粉末(2)
また、日本の東京農業大学における研究では、シルクフィブロインが血中の脂肪分を低下させることが明らかになった。
蚕粉末がダイエットに役立つならば、体重の減少によってインシュリンの量を減らすことができ、膵臓の負担を軽減させられる。無論、体重を減らすことは糖尿病の危険因子を少なくすることにもなるわけだ。
韓国政府が日本でも特許を取得
メカニズムを理解したところで、実際、どのような臨床結果が出ているのかをご紹介しよう。
前述の韓国・キョンフィ大学の付属病院では、病気の進行状況に応じて患者をグループ分けして蚕粉末を投与した。あるグループは薬物治療中の16名、一方はまだ薬物を投与されていない患者8名で、4週間にわたって行われた。
結果は表1のとおりだ。双方のグループとも劇的な効果が表れている。特に食後の血糖値の上昇を抑えていることが目を引く。
臨床実験に参加した人たちは何年間も食事制限や運動療法、薬物治療を受けてきたにも関わらず、今一つ効果を実感できていなかったという。しかもわずか4週間での結果だ。長期的に服用すればよりいっそうの効果が期待できるだろう。
薬物で血糖値をコントロールしている人たちの悩みの一つに薬が効きすぎて低血糖を起こすことがある。場合によっては発作が起こる危険もあるのだ。
低血糖の発作に備えて、中にはキャンディーや氷砂糖を持ち歩く人も少なくない。臨床実験を通じて判明した特徴として、蚕粉末は空腹時の低血糖を心配しないでいいことがあげられる。
最後に服用の仕方を説明しておこう。同じくキョンフィ大学の臨床試験では、1回に498ミリグラム投与したグループでは65%、830ミリグラムで72%、そして1162ミリグラムではなんと100%の抑制効果があった。
投与量の違いによる血糖値の変化は図のとおりで、498ミリグラムを投与したグループは徐々に血糖値が上がり、1162ミリグラム投与のグループも最高血糖値は前者ほどには上がらないまでも徐々に上昇している。
その点、830ミリグラム投与のグループは90分後には下降傾向にあり、もっとも理想的といえるだろう。
よって、1回につき830ミリグラムを服用することが適当と考えられる。
これらの研究結果をもとに韓国政府は95年1月、韓国内で自ら特許を出願した。同年7月には日本においても特許を申請し、「蚕粉末を有効成分として含む血糖降下剤およびその製造方法」として98年3月に正式登録された。
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